※本記事の内容は執筆時(令和3年10月初旬)の情報を基に作成しております。
はじめに
新築でお家を建てるなら、少しでもお得に建てたい・・・
誰しもがそう考えることと思います。
政府で実施する住宅取得に関する支援制度には様々なものがありますが、
本日はその中でも住宅に関わる「ポイント制度」についてお話しします。
住宅ポイント制度の変遷
実は住宅取得に関するポイント制度は10年以上も前から存在し、
年々制度名称や対象・補助内容を変えながら継続されてきております。
2010年~ 住宅エコポイント
2011年~ 復興支援・住宅エコポイント
2014年~ 省エネ住宅エコポイント
2019年~ 次世代住宅ポイント
2021年~ グリーン住宅ポイント
共通しているのは、それぞれのポイント制度に設定されたテーマがあり、
それに準ずる住宅取得やリフォームに関して、
様々な商品に交換できるポイントという形で還元するということです。
近年は初期の制度と比べると選べる商品群が豊富になってきており、
条件付きで追加工事費に充当することもできるようになってきています。
現行のグリーン住宅ポイント制度とは?
※下記枠内、グリーン住宅ポイント公式サイトより原文を転載。公式サイトはこちら。
グリーン社会の実現および地域における民需主導の好循環の実現等に資する住宅投資の喚起を通じて、
新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んだ経済の回復を図るため、
一定の性能を有する住宅を取得する者等に対して、
「新たな日常」及び「防災」に対応した追加工事や様々な商品と交換できるポイントを発行する制度です。
要約すると、
「一定の省エネ性能を有する住宅の新築・リフォームに対し、
様々な商品に交換できるポイントを付与します」
という制度です。
また、グリーン住宅ポイントは商品交換だけでなく、
コロナ禍における“新たな日常”や、近年多発する自然災害に備えた“防災”に
資する追加工事費として充当することもできます。
「新たな日常」に資する工事例
・屋内ワークスペースの設置:造作カウンターや棚の設置、間仕切り等の設置。
・間取りの変更:床・間仕切壁・天井・窓・ドア・収納等の設置・撤去。
・換気設備等の設置:換気扇・網戸・エアコン・通風機能付きドア等の設置。
・非接触型設備の設置:タッチレス水栓・玄関ドア・照明スイッチ等の設置。
・家事負担軽減:ビルトイン食洗機・浴室乾燥暖房機・サンルーム・宅配ボックス等の設置。
「防災」に資する工事例
・停電対策:蓄電池・太陽光発電・V2H・非常用発電設備等の設置。
・断水対策:貯水システム・雨水タンク等の設置。
・水害・台風対策:屋根瓦・窓ガラスの飛散防止対策、止水板の設置。
・地震対策:感震ブレーカー・家具固定器具の設置、窓ガラスの飛散防止対策。
工事例を見てみると、ほとんどの工事が対応してるような・・・
実際、これらに該当しない工事でも幅広く対象とすることができるそうです。
※ただし、インテリア用品や家電の購入・搬入は工事として扱われません。
追加工事にポイント交換する場合は、追加工事の請負契約書または
本体工事の請負契約書に付属する見積明細書等の提出が必要となります。
何ポイント貰える?期限や申請は?
グリーン住宅ポイントでは、対象物件に対して
①一定の省エネ性能を有する住宅:30万ポイント
②高い省エネ性能等を有する住宅:40万ポイント
のポイントが発行されます(※)。
(※)
①一定の省エネ性能:断熱等性能等級4かつ一次エネルギー消費量等級4以上
②高い省エネ性能等:認定長期優良住宅、認定低炭素建築物、性能向上計画認定住宅、ZEH
さらに東京圏対象地域や災害リスクが高い地域からの移住、
多子世帯が取得する住宅、三世帯同居仕様の住宅といった条件を満たすことで
①は+30万ポイント、②は+60万ポイント加算されます。
尚、リフォームに関しては実施項目によって発行ポイントが決まっており、
それらの合計が最低5万ポイント以上でないと申請できません。
その際、実施項目がグリーン住宅ポイント制度の意向に則しているか確認するため、
工事前後の写真や、該当設備の性能証明書等の提出が必要となります。
グリーン住宅ポイントの対象期間は
令和2年12月15日~令和3年10月31日の工事請負契約・不動産売買契約です。
ポイントの発行申請も令和3年10月31日までとなり、
商品への交換申請は令和4年1月15日までとなっております。
※令和3年10月1日:国土交通省 報道発表資料より
ポイントの発行申請について期限の延長が発表されました。
令和3年10月31日→令和3年11月30日(窓口・郵送)
オンライン手続きの場合は令和3年12月15日とされておりますが、
ポイントを追加工事交換に充てる場合は令和3年11月30日〆です。
申請に関しては新築・既存・リフォーム・賃貸の区分と、
完了後・完了前とで必要書類等が異なってきます。
詳細は先述の公式サイトの“申請区分”において、申請の各フローが確認できます。
完了前(引渡し前)の申請と、ポイントの追加工事交換の申請に関しては完了報告書の提出が必要です。
戸建て住宅であれば令和4年4月30日まで、追加工事交換を申請している場合は
区分に関わらず令和4年1月15日までが提出期限となっております。
ポイント制度の注意点!
まずはじめに、先述したように期限が複雑なところです。
契約の期限がいつまでなのか?に加えて、
ポイント申請の期限、商品交換の期限といくつもの期限が設定されており、
しかも対象となる工事区分が多い反面、それぞれにおいて期限が異なる場合が多いです。
申請漏れが無いようにスケジュールをしっかり把握しておく必要があります。
次に、ポイント制度には年次の予算が組まれていることです。
つまり期限内であっても、既に予算分の申請が成されている場合は
その時点で終了となってしまう恐れがあります。
貰えるポイントを新築住宅の見積りに含ませるケースも目立ちますが、
あくまで“ポイントが無事貰えた場合”となります。
さらに加算ポイント分まで見積りに含まれている場合は、
自分たちが加算条件に該当するかもよく確認する必要があります。
まとめ
・現行のポイント制度の趣旨を理解しておきましょう。
→どんな住宅が対象となるのか?目安になります。
・条件面はどれが該当するかしっかりと確認しましょう。
→貰えるポイントや必要書類等も変わってきます。
・それぞれの期限を把握し、漏れのないようにしましょう。
→複数の期限が存在する為、正しく理解して間に合うようスケジューリングを。
ポイント制度も上手に活用することで、よりお得に家づくりができます!
現行の制度や不明点等はいつでもスタッフまでお問合せくださいね。
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この記事を書いた人
ファイブホーム 編集者