はじめに
家づくりにおいて欠くことのできない要素の1つが色彩です。
しかし、色の見え方は様々な条件で変化するため、
仕上がりを見たら思っていた色と違う!なんてことも・・・
そこで、今回はそれを少しでも軽減すべく、
“色の見方”について触れてみたいと思います。
周辺環境
厳格な視感測色においては標準の照明が定められていますが、
今回はとりあえず「できるだけ同じ照明条件で比べること」を意識しましょう。
併せて、サンプルを並べる場所の背景色が統一されていたほうが無難です。
(背景色は色みの無い、グレーのような無彩色のほうが好ましいです。)
打合せの度に異なる条件の部屋で見比べると、見え方に差が出る場合があります。
また、可能であれば同じ時間帯に合わせられるとより良いですね。
※照明条件については話がそれてしまうので今回は割愛いたします※
色の面積効果
別記事にてまとめておりますので、そちらをお読みいただけると幸いです↓
同じ色でも…? ~面積効果~
READ MOREジオメトリ
ジオメトリとは、ここでは「照明光と観察者との空間的な配置」を指します。
太陽光や照明光による白色光のほとんどは物体内部に入り、
透過・吸収・反射されることによりそれぞれ物体固有の色に見えています。
しかし、一部は物体表面で反射し白色光のままです。
つまりカラーサンプルを見る観察者の位置を失敗すると、
この白色の反射光の影響を受け、元の色よりも低彩度に(薄く)見える恐れがあります。
したがって、カラーサンプルを見る時は
この表面反射光をできる限り避けるように見比べる必要があるのです。
具体的には、照明光に対して45度の角度から見ると良いでしょう。
これならばツルツルした高光沢面の表面反射光は90度なので回避できます。
サンプルの素材・光沢度
問題はツヤの無いマットな半光沢面の場合で、
表面反射光が拡散するためそれを完全に避けることはできません。
(強いて言うならばサンプルから少し距離をとるくらい・・・?)
マットな素材のサンプルを見る時は、色が若干薄く見える可能性を念頭に置きましょう。
まとめ
「できる限り同じ環境条件かつ照明光に対して45度で見る」
「マットな素材は若干鮮やかさが低く見えるかもしれない」
「実際の面積が大きい場合はサンプル色よりも明るく鮮やかに見える」
以上、色サンプルの見方についてお話ししました。
そもそも皆誰しもが同じように色を知覚できているかという点も
断言はできない程に人間の感覚って個人差があります。
それを埋めるのはズバリ、コミュニケーション!
納得いくまで話し合って、少しでもその感覚のズレを埋められるような
丁寧な打合せを心掛けていきたいものです。
この記事を書いた人
ファイブホーム 編集者